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医療コラム

患者さんとご家族の生活を楽に|スタッフ紹介・片本行信 副院長

「ふくろうクリニック等々力」は、主にご高齢の患者さんを対象にしている「高齢者総合支援診療所」です。世田谷区・目黒区を中心に、ご自宅や施設に医師がうかがう「在宅診療」と、「外来診療」の両方を行っています。高齢の方の立場を考えた、きめ細やかな医療を、地域に提供しています。

片本行信 副院長

2007年に東京大学医学部卒業、多摩北部病院医療センターで2年間研修。東京大学医学部附属病院アレルギー・リウマチ内科で2年専門研修。
非常勤で13年12月から「ふくろうクリニック等々力」で働き始め、15年4月から常勤医。
東京都出身、以前は桜新町に住んでいたことも。
「二子玉川にもよく行きました。新しいおしゃれな店だけでなく、緑も多くて、歩いているとリフレッシュできました。クリニック周辺の街は、環境がいいですね」 。

定期と緊急の診察で患者さんを守る

患者さんのもとへ行き診察をする、在宅医療を行っている片本行信副院長は、個人宅で60名、老人ホームやグループホームでは80名の患者さんを担当しています。訪問診療の契約をしている患者さんは、定期的に月2回、住まいで診察をしますが、体調が悪くなったときもクリニックに連絡すれば、24時間365日いつでも緊急に駆けつけます。
「月2回の訪問診療をさせていただければ、いざというときにわれわれが対応します。家でも点滴ができ、携帯型の機器でレントゲンなどの検査も可能です。入院の必要があると判断したときは、入院先を紹介し、救急車を呼びます」と、さまざまな状況に対応することで、患者さんやご家族の支えになりたいと片本副院長は考えています。「患者さんとご家族に連絡先を渡していますので、夜間であっても、何か困ったことがあったら、いつでも電話でお話ができます」。
ふくろうクリニック等々力には、5名の常勤医師がいます。片本副院長が緊急に患者さんのもとに行けないときは、クリニックの他の医師が対応します。「カルテで情報を共有していますし、毎朝、申し送りの会も開いて報告しているので、安心してください」。

自宅で診察して必要な薬を出す

在宅医療は、病院に通うのが難しくなった患者さんにとって便利な仕組みです。一人暮らしの方、ヘルパーさんたちが生活を支えている方、ご家族と同居している方でも在宅医療を受けることができます。そして、さまざまな使い方があると片本副院長は語っています。
「足腰が弱くなった患者さんだけでなく、病院に行く気力や目的意識が持てない人にも使っていただきたいです。認知症の患者さんは通院がおっくうになったり、病院へ行くのを拒否したりすることがあります。でも、『絶対に病院には行かない』と言っていた人でも、医者が家に来ると笑顔で迎えて、診察を受け入れてくださる場合が多いのです。
病院に行かない親御さんに、お世話をしているお子さんたちが困っている場合、われわれに相談していただければ、ご自宅で診察をして必要なお薬を出すという対応ができます」
現在、他の病院の外来に通院している人であっても、ふくろうクリニック等々力の在宅医療と併用することも可能です。
「足腰が弱ったときや、入院せずに家で治療したいときの将来への備えとして、病院と同時にわれわれのクリニックを使っている方もいらっしゃいます。患者さんとご家族に安心感を持っていただければと思います」

患者さんの生活を楽にするお手伝い

片本副院長は、ふくろうクリニック等々力で非常勤で働き始めて、在宅医療に興味を持ちました。「患者さんのクオリティオブライフ(QOL)を上げるのに、自分が役立てると実感し、在宅医療の仕事にかかわっていきたいと感じました」と振り返ります。
「QOLとは、患者さんがどのくらい楽しく生きていけるかという意味で私はとらえています。
病気があると、生活が楽しめなくなります。たとえば、全身のかゆみや、便秘に悩んでいる患者さんはけっこういらっしゃいますが、薬でよくなることも多いです。食欲不振や不眠なども、薬や生活習慣のアドバイスができます。在宅医療で、患者さんの生活を楽にするお手伝いをしたいと考えました」
不眠では、本人よりもご家族が夜に眠れないために疲れ果てて困っている場合が多くあります。そうしたときも「薬だけでなく、患者さんを昼間は横にしない、デイサービスに通わせるなど、昼間に活動させて、夜、ぐっすり眠れるようなアドバイスをご家族にすることもあります」と、家族に寄り添い、その負担を軽くするのも在宅医療の役割です。
専門的な問題は、それぞれの科や病院を紹介しますが、基本的な問題なら、対応できることも多いです。「病院に行けず、つらい症状を我慢している患者さんに、より快適で楽しい生活を送っていただきたいと思います」。

家での看取りも、医師としてサポート

高齢者がかかりやすい肺炎も、入院ではなく在宅で治療することができます。 「病院で行う抗生剤を点滴で入れる治療は、家でもできます。入院は患者さん、家族の負担になり、環境が変わることで身体の動きが悪くなったり、もの忘れがひどくなることもあります。もちろん、ご本人や家族が入院をするほうが安心という場合は、病院を紹介いたします」。
また、老衰で身体全体が衰えた人は、入院治療を終えて帰ってきても、また同じ症状になりやすく、あえて入院させずに家で過ごすという選択もあります。「治療で治る見込みがないことを、これまで症状をみてきた経験から説明させていただきます。自宅でお亡くなりになるという、看取りの方向へのサポートも在宅医療の役目です」と、片本副院長は言います。
家での看取りがベストと決めているわけではありません。ご家族が忙しくて十分に介護できない場合など、病院で最期を迎えたほうがよいケースもあり、ご家族と相談して決めることになります。
「もし、ご家族が家で看取りたいと決断されたのなら、患者さんの体調の悪化や経過などでご家族が不安や戸惑いを感じたとき、医師の立場から説明して、安心していただけるようにサポートします。そうした精神的な支えになる役割は、自分には向いていると感じています。
どんな人も人生の終末を迎えるときがきます。人生の最後にある方を見守り、お手伝いができればと思っております」

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訪問看護ステーションふくろう等々力
〒158-0082 東京都世田谷区等々力3丁目5番11号
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