【世田谷 認知症ケア】認知症におけるうつ症状について知ろう Depression setagaya dementia

【世田谷 認知症ケア】認知症におけるうつ症状について知ろう

【世田谷 認知症ケア】認知症におけるうつ症状の対応・うつ病との違いを医師が分かりやすく解説

認知症の方に以下のような状態が見られる場合は“認知症におけるうつ症状”かもしれません。

  • 気分の落ち込み
  • 無関心、やる気の低下
  • 不安、イライラ
  • 食欲低下
  • 睡眠障害

こちらでは、認知症におけるうつ症状への対処法やケア方法を知りたい方へ向けて、世田谷の医療法人社団 創福会 ふくろうクリニック等々力がわかりやすくご説明いたします。

認知症の概要・認知症におけるうつ症状とは?(アルツハイマー病・うつ病も解説)

認知症の概要・認知症におけるうつ症状とは?(アルツハイマー病・うつ病も解説)

認知症とはどのような病気?

認知症とは、認知機能障害によってこれまで出来ていたことが出来なくなり、日常生活に支障が出ている状態を指します。わかりやすいのが“もの忘れ”です。もの忘れの程度がひどくなり、一人では仕事や家事が普段通りに出来なくなって介助が必要な状態が、認知症です。加齢や様々な病気によって脳が損傷を受け、記憶力や判断力、言語能力などの認知機能が低下して、ものを覚えられない・会話がうまくできない・計算ができない・判断力が鈍るなどの症状が、徐々に進行していきます。

認知症の主な原因としては、アルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)や脳血管障害(血管性認知症)などによって脳の細胞が損傷することが挙げられます。その他の種類としては、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などがあり、それぞれ原因が異なります。

認知症と併せて知りたいアルツハイマー病について

アルツハイマー病は、認知症の最も一般的な原因であり、思考力や行動に影響を与える脳の病気です。65歳以上で最も多く発症し、ゆっくりと進行していきます。

アルツハイマー病は、脳の神経細胞に異常なタンパク質が蓄積することで引き起こされます。これらのタンパク質は、神経細胞間のコミュニケーションを阻害し、最終的には細胞死を引き起こすと考えられています。

アルツハイマー病の主な症状は、記憶障害・思考力や判断力の低下・人格の変化などです。病気の進行に伴い、日常生活に支障をきたすようになります。

認知症におけるうつ症状と併せて知りたいうつ病について

認知症からくるうつ症状なのか、うつ病なのかを区別することは難しいですが、症状の傾向に違いがあります。

うつ病を簡単に説明すると「気分の落ち込み・妄想・睡眠障害などのうつ症状の程度がひどくなって、これまで出来ていたことが出来なくなり、日常生活に支障が出ていてケアが必要な状態」です。比較的、急性的に発症することが多く、蔓延化しやすい精神疾患です。うつ症状に加え、自責的な思考や自殺願望などの精神症状も伴うことがあります。認知症の方でもうつ病を併発する可能性がありますが、うつ症状との見分けが難しいため、医療機関の受診が必要です。

認知症におけるうつ症状の原因

認知症におけるうつ症状の原因

心的原因

脳の変化による影響

認知症では、脳の萎縮やアミロイドβタンパク質の蓄積などの変化が起こります。これらにより、神経伝達物質の分泌が低下し、うつ症状が生じる可能性があります。特に、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質は、気分・意欲・集中力・睡眠などに影響する重要な役割を担っています。認知症の進行に伴い、これらの神経伝達物質の分泌が低下すると、意欲や集中力の低下、気分の落ち込み、睡眠障害などのうつ症状があらわれやすくなります。

環境の変化への適応困難

認知機能が低下すると、環境の変化に適応することが難しくなります。新しい環境に馴染めないストレスから、うつ症状が現れることがあります。認知症に伴う不安や心配が、夜間の睡眠を妨げ、睡眠不足による疲労感やイライラ感がうつ症状を悪化させることもあります。

身体的原因

慢性疾患や痛み

認知症の人は、糖尿病や高血圧症、関節炎などの慢性疾患を併せ持つことが多く、これらの病気や痛みが原因でうつ症状が生じる可能性があります。身体的な不調は、認知症による精神的なストレスと相まって、うつ症状を悪化させる要因となります。また、関節炎などの痛みは、日常生活における活動性を制限し、気分の落ち込みや孤立感につながる可能性があります。

睡眠障害

認知症が進行すると、睡眠リズムが乱れて十分な睡眠が取れなくなり、それがうつ症状を引き起こすこともあります。睡眠障害の原因は、認知症による脳の機能低下・不安や心配などによる精神的なストレス・生活環境の変化など、様々です。認知症の方で睡眠障害が疑われる場合は、医師に相談し、適切な治療やケアを受けることが重要です。

栄養不足

食欲が低下したり、食事をうまく摂れなくなったりすると、栄養不足になりやすく、それがうつ症状の一因となります。特に、ビタミンB群や葉酸などの不足は、神経伝達物質の合成を阻害し、うつ症状を悪化させる可能性があります。認知症の方の食事内容に偏りがある場合や、食事量が減っている場合は、栄養状態を把握し、必要に応じて医師や栄養士に相談することが大切です。

運動不足

認知症が進むと活動量が低下し、運動不足になりがちです。運動不足はうつ症状のリスクを高める要因の一つです。運動不足は、血行不良や筋力低下を引き起こし、身体的な不調だけでなく、気分の落ち込みや意欲の低下にもつながることがあります。認知症の方にとって、運動は体力維持だけでなく、気分転換やストレス解消にも役立ちます。

特に身体的原因によるうつ症状は、適切な医療や介護でケアすることが重要です。定期的な健康チェックと、良質な睡眠、適度な運動、バランスの取れた食事など、全身状態の管理が望まれます。

うつ症状がある認知症の方への対応

認知症の方がうつ症状を併発している場合は、まずは専門の医療機関を受診し、正確な診断を受けることが重要です。受診後は本人への配慮とケアが不可欠で、以下のような対応が好ましいです。

  • 落ち着いて寄り添い、状況を細かく観察する
  • 今までの生活習慣を大切にし、無理のない範囲で続けられるよう支援する
  • うつ症状への理解を深め、適切な対応を学ぶ

うつ症状を和らげるケア

認知症の方のうつ症状に対しては、薬物療法と並行して、認知行動療法や生活環境の調整が有効です。薬物療法では、うつ病治療薬や認知症治療薬などが処方されることがあります。ただし副作用への配慮が重要です。

認知行動療法は、認知の歪みを正し、ストレスに対処する方法を学びます。認知症の方には難しい面もありますが、症状に応じて調整することでうつ症状を和らげることが期待できます。

また、生活環境の調整としては、以下のようなポイントがあります。

  • 日課を決め、規則正しい生活リズムを保つ
  • 役割や活動を持ち、達成感が得られる機会を設ける
  • プライバシーが確保され、落ち着ける空間を用意する

うつ症状を見逃さないことが大切

認知症におけるうつ症状は、見逃されがちです。しかし、うつ症状は認知症の進行を早めたり、生活の質を著しく低下させたりする可能性があります。もし、認知症の方にうつ症状が疑われる場合、まずは医療機関を受診し、原因を特定する必要があります。薬物療法や認知行動療法、生活環境の調整などを組み合わせてケアすることで、うつ症状の改善が期待できます。

世田谷の医療法人社団 創福会 ふくろうクリニック等々力では、もの忘れが気になる方・認知症の診断を受けている方を対象に“もの忘れ外来”の診療を行っています。認知症と診断を受けていて精神症状や運動症状がある場合、適切な医療や介護でケアすることが大切です。また、もの忘れでお困りの方のご家族様向けには“もの忘れ外来家族相談”でお話をお伺いします。認知症の対応方法や、ご本人の受診へつなげる方法、介護サービスの利用方法などのご相談に対応しておりますので、ぜひお問い合わせください。

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