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\コロナ後遺症外来を始めます/ 4月~

院内からのお便り

私達は、往診やオンライン診療で多くの新型コロナウイルス感染症の患者さんの診療に携わってきました。中には発熱が治まり、隔離も解除されているにもかかわらず、さまざまな症状が残り、学校や仕事に復帰できないという方もいらっしゃいました。

WHO は「post COVID-19 condition」について以下のように定義しています。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)後の症状は、新型コロナウイルスに罹患した人に見られ、少なくとも2カ月以上持続し、また、他の疾患による症状として説明がつかないものである。通常はCOVID-19の発症から3カ月経った時点にも見られる。症状には、倦怠感、息切れ、思考力や記憶への影響などがあり、日常生活に影響することもある。COVID-19 の急性期から回復した後に新たに出現する症状と,急性期から持続する症状がある。また,症状の程度は変動し、症状消失後に再度出現することもある。

「COVID-19診療の手引き別冊~罹患後症状のマネジメント」によると、咳や息切れといった呼吸器症状に加えて、倦怠感、筋肉痛、関節痛といった全身症状、記憶障害、集中力低下、不眠、頭痛、抑うつといった精神・神経症状があります。これらの全身症状や精神・神経症状は、当院がもともとフレイルや脳神経疾患の診療を通して得意としてきた分野です。

外来に受診して頂いた場合には、血液検査、レントゲン検査に加えて、頭部MRI検査、心理検査、嗅覚検査を行います。まずは丁寧な診断が大切であると考えています。新型コロナ後遺症に特異的な治療はまだ明らかになっていませんが、同様の症状を呈する疾患の治療を応用することができると考えられます。また、診療の手引きにおいてもリハビリテーションが勧められており、これも当院の得意分野です。

新型コロナ後遺症でお困りの方のお力になれればと思いますので、ぜひご相談ください。