診療内容 Service

老年精神科

高齢者の精神症状の原因は、心理社会的要因だけでなく、脳の老化に伴う影響(認知症や脳血管疾患)、からだの病気や薬剤の影響、若年期からの精神疾患の影響、若年期からの発達特性やパーソナリティの影響といった多様な要因が複合している場合が多くあります。まずは、なぜそのような精神症状が起きているのか、丁寧に紐解いていくことが大切です。

また、精神症状といっても不安については身体的な症状として表出される場合が多くあります。不安にともなう身体症状には、動悸、呼吸困難、発汗、口の渇き、のどの違和感、めまい、嘔気、腹痛、肩こり、頭痛、腰痛、からだのふるえ、つかれやすさなどがあります。

さらに、治療においては、精神科薬物療法だけでは不十分であり、運動や栄養や社会参加を軸とするリハビリテーションが必須となってきます。

そうなると、高齢者においては、内科と精神科を分けてしまうとたらいまわしになりがちで、内科と精神科とリハビリテーション科を統合した「老年科」というスタイルが必要です。

高齢者においては、どの診療科にかかるか迷う前に、まず老年科に受診してもらい、全体を見極めた治療方針の決定をお勧めします。

担当スタッフ

理事長
山口 潔 Kiyoshi Yamaguchi