医療コラム
コラム「認知症の治療」
認知症の治療には薬物療法と非薬物療法があります。
薬物療法は、医師の診察結果と認知症の原因に応じて行われます。ただし、薬物療法には認知症の進行を遅らせる効果が知られているものの、非薬物療法を併用する方が良いことがわかっています。
非薬物療法とは、食事、運動、睡眠、ストレスケア、知的刺激、社会参加といった、日常生活の中で行う自己治療です。
これらを行うには、ご家族や介護者の協力も必要です。まず、治療のコツについて、医師、薬剤師、公認心理師、管理栄養士、理学療法士、言語聴覚士、作業療法士、精神保健福祉士などの多職種の専門職がサポートします。
非薬物療法における指導は、通所と訪問の両方で行われます。
当クリニックでは、患者さんの状況と希望に応じてさまざまなメニューが選択できます。何を選んだら良いのかは、担当の医師、看護師、薬剤師、心理師に相談してみましょう。
認知症の非薬物療法は、認知症の進行抑制ばかりでなく、認知症の予防にも役立ちます。取り組むのに早すぎるということはありません。
当院のすべての職員が応援しますので、ぜひ今日から認知症予防の扉を開けてください。
日本認知症学会専門医・指導医
ふくろうクリニック等々力院長 山口 潔