力を入れている領域 Field

プライマリ・ケア医学/家庭医療学

当クリニックは「かかりつけ総合診療所」です。

  1. 力のある「真のかかりつけ医」を目指します。

    新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴い、発熱患者が自分のかかりつけと思っていた医療機関に受診できないという事態が発生しました。当院では、初期より新型コロナウイルス感染症の対応に取り組み、かかりつけでない患者さんに対してまでも往診やワクチン接種を行いました。それは、当院が従来から「力のある医療機関」を目指していたからできたことです。

    コロナ渦の経験を受け、政府においてもかかりつけ医の機能に関して議論が行われました。その結果、かかりつけ医の機能として、外来、入院退院時の支援、介護サービス等との連携に加え、在宅医療、休日夜間の対応が明示されました。これらのかかりつけ医機能を全て果すことができるのは、当院のような外来(ふくろうクリニック自由が丘)を併設した機能強化型在宅療養支援診療所しかありえません。

    そこで、ふくろうクリニック等々力・自由が丘は、世田谷区玉川地域になくてはならない医療機関として、力のある「真のかかりつけ医」を目指し、引き続き体制を整備します。

  2. 多くの診療科・専門医や多職種によるチーム医療を実践します。

    私達は、質の高い医療は、多くの医師のチームがあってこそ成し遂げられると考えています。現在、家庭医療科、老年科、緩和医療科、脳神経内科、リウマチ膠原病内科、呼吸器内科、精神科、外科、脳神経外科、整形外科、皮膚科、眼科、リハビリテーション科、高齢歯科(嚥下評価)の医師が所属しています。看護師・保健師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、公認心理師・臨床心理士、社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員(ケアマネージャー)といった専門職も所属しています。最終的には、総合病院と同レベルの医師体制・職員体制を目指しています。これらがチーム医療を行っていることが当院の特徴であり強みです。

  3. 地域に根づいた医療を実践します。

    開設から10年たち、私たちは世田谷区玉川地域の医療体制、介護事業者、行政など多くの連携の機会を得てきました。ある病状の方は、どこの病院のどの医師に紹介すれば良いか、概ねわかります。地区医師会の活動にも積極的に協力してきました。

    近年さらには、地域住民の役に立つ社会資源の構築をめざし、おやまちプロジェクトを始めとして地域住民の活動にも参加させて頂いています。

    今後も、健康で幸福なまちづくりのお役に立てるよう、地域住民、医療・福祉・行政の関係者などとの関係構築に尽力していきます。

    当クリニックは、東京医科歯科大学医学部附属病院総合診療科の関連診療所です。

老年医学

当クリニックは「高齢者総合支援診療所」です。

  1. 高齢者に多い全身の医学的問題に対応します。

    ①老年病専門医・指導医、プライマリ・ケア認定医が在籍し、かかりつけ医として、全身の医学的問題に対応します。

    ②高齢者に多い、認知症、がん、神経疾患(パーキンソン病など)、フレイル・サルコペニア、ロコモティブ症候群(骨関節疾患)について専門的に診療します。画像検査、リハビリテーションについても院内で完結できる体制を整備します。

    ③さまざまな携帯型医療機器や専門スタッフを駆使し、内科、神経内科、緩和ケア内科、精神科、外科、脳神経外科、整形外科、皮膚科、眼科、リハビリテーション科、嚥下歯科の専門的な訪問診療が可能です。

  2. 高齢者の生活の場に合わせて医療を提供します。

    ①加齢に伴う諸症状が出現してきたと思ったら、まず外来を受診ください。加齢に伴う諸症状と言っても、適切な治療やケアで進行を遅らせることは可能です。

    ②外来通院中の方で申し込みをされている方であれば、なんらかの急性疾患を発症した場合に、往診やオンライン診療を受けることができます。

    ③通院が困難ならば、訪問診療をご利用ください。ご施設に入所された際には、入所先の施設にもお伺いします。

    ④最後までご自宅やご施設で治療を受けたいという方のご相談も承ります。

  3. 高齢者のご相談を総合的にお受けします。

    ①暮らしの保健室(総合相談窓口)を設置し、地域、行政、介護事業者、施設、病院との連携に努め、患者・家族の最良を追求します。まずは何でもご相談ください。

    ②診療所に併設して、訪問看護ステーション、訪問リハビリテーション事業所、居宅療養管理指導事業所(訪問食事栄養指導)、居宅介護支援事業所、カウンセリングルーム、薬店(医薬品・医療物品販売)を設置し、統合的に在宅療養を支えます。

    ③予防医療ステーション・社会福祉部を設置し、フレイル対策、社会参加を推進し、地域住民の健康長寿の実現に寄与します。

当クリニックは、東京大学医学部附属病院老年病科の関連診療所です。

認知症

当クリニックは「認知症総合支援診療所」です。

  1. 認知症の方の全ての状況を支援します。

    ①物忘れ外来を設置し、認知症の診断、薬物療法、非薬物療法の指導を行います。

    ②経過中に併発した神経学的症候、行動心理学的症候(BPSD)、身体合併症、身体機能障害については、それぞれ、神経内科、老年精神科、老年内科、リハビリテーション科の視点を統合して、専門医療を提供します。
    【専門医療の統合】

    ③通院が困難な方に対しては、訪問診療、訪問看護、訪問リハビリテーション、訪問心理療法、訪問食事栄養指導を行います。終末期医療についてもチームで対応します。
    【在宅入院】

  2. 認知症の発症予防と重症化予防を行います。

    ①ニューロフィットネス外来、フレイル外来を設置し、まず認知症の原因となる疾患の治療に加えて、食事、運動、知的刺激、社会参加、睡眠・ストレス制御といった多方面からの生活指導、非薬物療法を行います。非薬物療法は、精神科ショートケア(医療)、通所リハビリテーション(介護)など保険適応のものも提供します。
    【非薬物療法】

    ②地域精神科訪問チームを設置し、医療機関への受診を拒否している方のご自宅に往診します。専門の医師による病状把握に基づき、介護・福祉への橋渡しだけでなく、精神科病院など医療への橋渡しを行います。
    【アウトリーチ】

  3. 認知症の方に関わる全ての方を支援します。

    ①ケアラー外来を設置し、認知症の方をケアするご家族のご相談窓口を明確化します。認知症の方が適切なケアを受けるためには、そのご家族や介護者のケアが重要と考えています。
    【家族ケア】

    ②認知症の方やそのご家族を支援するための地域の社会資源(認知症カフェや認知症家族会など)を育成、支援します。
    【地域の社会資源開発】

    ③介護施設における認知症ケアの知識・技術の普及・指導を行います。

当クリニックは、東邦大学医療センター大橋病院脳神経外科(もの忘れ外来)の関連診療所です。

地域での認知症治療

当クリニックは認知症専門医3名を擁し、認知症診療には特に力を入れています。

それは訪問診療に限らず、地域での認知症予防、もの忘れ外来やよろず相談室による早期発見や早期治療、通院困難者への訪問診療や往診、介護施設での治療・ケアや終末期医療など広範囲にわたります。認知症の全ての病期に応じて必要な医療を提供できる体制をとっています。

地域における認知症診療には、「在宅入院」、「アウトリーチ」、「非薬物療法」の3つが重要です。

まず高齢者では、入院関連機能障害が起こりやすいことが知られています。認知症の方の場合、それまでの生活の場から切り離される入院治療は、それ自体が大きなストレスとなり、認知症の悪化、歩行障害、栄養障害を引き起こします。そこで当クリニックでは、充実した往診体制や多くの携帯型医療機器を持つことで、ご自宅やご施設にいながらにして、病状に応じて、出来るだけ入院と同じ治療を行う方針をとっています。その結果多くの入院が予防されます。これが「在宅入院」です。

認知症が疑われる場合、まずはもの忘れ外来を受診していただき、心理検査や画像検査を行い診断をつけてから治療を開始するのが一般的です。しかし、そもそも認知症の方は病院を受診したがらないのが特徴です。その結果、診断が遅れ、困った事態になる方はいっぱいおられます。こういったケースは、区役所や地域包括支援センター(あんしんすこやかセンター)から依頼を受け、私たち認知症専門医が患者様の元を訪れることで解決する場合があります。初めにきっかけを作り、関係性を築いた上で、徐々に治療へと進んでいくという形。これが精神科領域ではずっとおこなわれている、「アウトリーチ」という考え方です。

最後に残るのが、「非薬物療法」。認知症の専門医であれば、本当に大事なことは日常の生活を維持することであり、ケアやリハビリによって患者様の状態が変わることは共通の理解です。しかし、外来診察の限られた時間で、患者様の症状を詳細に評価したり、その発症メカニズムを分析し、有効な指導を行っていくのは難しいと考えます。その結果、とりあえずお薬に頼ってしまうということはあると思います。この地域にどのようなサービスがあり、どんな人がサポートをしてくれるのか。地域に密着しているクリニックであれば、お薬に頼る以前にそれを選択肢とすることが可能になります。また、当クリニック自体もふくろう広場、通所リハビリなどの集団療法や、臨床心理士/公認心理師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、精神保健福祉士による個別療法の提供を可能にしています。

認知症の方のかかりつけ医として、残された人生をより幸せで豊かなものとするため、地域のみなさんと寄り添って、一緒に歩んでいきたいと考えています。

がん

当クリニックは「がん総合支援診療所」です。

  1. がんの早期発見に努めます。

    在宅訪問での健診や、病院と連携しながら、がんの早期発見に努めます。診断後の治療について、かかりつけ医として専門病院への紹介や情報提供を行います。

  2. がん治療後の方を支援します。

    がん治療後の方のリハビリテーション、メンタルケアを行います。リハビリテーションは、再発予防の視点から運動療法を指導し、筋肉量減少の栄養治療を行います。メンタルケアでは、がんに伴う抑うつ、不安に対して精神療法を行い、日常生活や職場への復帰や継続を促します。情報提供やピアカウンセリングの場としてがんサロンを開設します。

  3. がん緩和ケアを提供します。

    外来や訪問診療で可能ながん治療については、専門病院より引き継いで行います。がんやがん治療に伴うさまざまな困難に対して適切なケアを行います。通院が困難な場合、安心して在宅療養できるよう、訪問診療により緩和ケアを提供します。また介護事業者などと連携しながら、家族の介護負担の軽減に努めます。

当クリニックは、東京大学医科学研究所附属病院緩和医療科の関連診療所です。

在宅でのがん治療

このページをみている方は、いままでがん専門病院など大きな病院でがん治療を受けてきたものの、がん治療の効果がはっきりしなくなり、さらには主治医より「そろそろ在宅医を探しておいてください」と言われた方が多いのではないかと思います。病院に通院しているのにどうして「在宅医」なのか? 一体「在宅医」というのは何をしてくれるのか? といった疑問にお答えします。また当クリニックは在宅医療をしておりますが、外来に通院していただくことも可能です。

当クリニックは、常勤医師6名を擁する機能強化型在宅療養支援診療所です。また、東京大学医科学研究所附属病院緩和医療科との連携から、多くの腫瘍内科・緩和ケア医が所属しています。これらの社会資源をもっと玉川地域の住民の方々に利用していただきたいと考えております。
当クリニックのがん診療における立場は、地域のかかりつけ医としてがん治療専門病院と連携しながら、がん治療専門病院の役割を補うものです。がん治療専門病院には難しい、地域のかかりつけ医ならではのきめこまかな対応を行います。現在受診されているがん治療専門病院と当クリニックの両方で治療を受けることをお勧めします。

  1. かかりつけ医として

    がんになると、主にがん治療専門病院の主治医への受診が忙しく、がん以外の疾患のケアがおろそかになります。かかりつけ医として全身の問題に対応します。

  2. 緩和ケア内科

    近年、がんに伴う症状や治療に伴う副作用に対しては、診断後早期からの症状緩和が勧められています。がん治療チームの一員として、症状緩和を担当します。通院が可能な方は当クリニック外来に、通院がご負担であれば訪問診療をお受けいただくことも可能です。

  3. 腫瘍精神科

    がんは診断、治療、再発、終末期など、全経過を通じて、患者、家族に精神的なストレスがかかる病気です。患者、家族の不安や抑うつなど、がんに伴う精神症状に対する治療を行います。薬物療法だけでなく、カウンセリング・心理療法も選択できます。特にケモブレインの治療に力を入れています。

  4. リハビリテーション科

    がんやその治療に伴う後遺症や体力低下に対して、医学的リハビリテーション(理学療法・作業療法・言語療法・摂食機能療法)に加え、食事療法、運動療法、ソーシャルワークといった包括的がんリハビリテーションを行います。特にがん患者のフレイル・サルコペニア治療に力を入れています。

  5. 腫瘍内科

    がん治療専門病院で手術、放射線治療、化学療法が終了した方の経過観察や、内服など外来で対応可能な抗がん剤治療を、がん治療専門病院と連携しながら担当します。また、当クリニックで診療中の方のがんの早期診断にも力を入れております。

  6. 在宅医療と在宅化学療法

    がんに伴う体力低下から通院が困難になる方は多いと思います。ご自宅で点滴も含めたがん治療ができないか、模索しております。まだ、未発達の分野ではありますが、ぜひご相談ください。

  7. 在宅ホスピスケア

    最後までご自宅で過ごしたいという方の治療・ケアを担当します。ご自宅では難しいという場合は、病院、介護施設など、ご希望にそった療養の場への紹介を行います。介護するご家族のご負担を軽減するようなケアを行います。

玉川地域にお住まいの方で、現在、遠方のがん専門病院で治療中の方がいらっしゃいましたら、ぜひご相談ください。まずは、がん・緩和ケア外来のご予約をおとりください。

神経難病・脳卒中後遺症(脳神経内科・脳神経外科)

当クリニックには、神経難病の治療に経験豊富な医師が複数おります。

神経難病の症状は、一見老化現象と区別がつきにくい場合があり、適切な診断を受けていない場合があります。適切な診断により、病状の進行を予測した、タイミングの良い助言が可能となります。難病法に関する支援により、医療費が助成される場合もあります。
また根治が難しい病気や後遺症があっても、適切な薬物療法やリハビリテーションを受けることで、進行を遅らせたり、生活の質を高くすることができます。特に当院では、脳神経疾患に対するリハビリテーションに力を入れており、パーキンソン病に対する言語療法や音楽療法など、先進的なリハビリテーションにも取り組んでいます。

当クリニックでは、ご自宅・ご施設に神経内科専門医・脳神経外科専門医や専門の理学療法士・言語聴覚士・音楽療法士が訪問することも可能ですので、脳神経疾患の方で、専門病院への通院が負担になっている方はぜひご相談ください。

地域福祉

当クリニックでは、社会福祉士、精神保健福祉士、主任ケアマネージャーを中心に、さまざまな専門職種がチームを組み、地域福祉を推進しています。

当クリニックは、院内に社会福祉部を設置し、医療ソーシャルワーク、ケママネージメントに加え、地域福祉を推進しています。

医療ソーシャルワークは、訪問診療の新規相談や他の医療機関への受診援助が主ですが、介護施設の選択や、経済的な問題など、当クリニックの患者さまや、ご家族さまの、医療福祉相談支援全般に配慮しています。

ケアマネージメントは、2018年に当クリニックで併設した居宅介護支援事業所(総合相談支援センターふくろう等々力)の事業です。特にがん末期などで病状が刻々と変化する事例、神経難病などで医療依存度の高い事例、受診拒否など困難事例の居宅介護支援を担当しております。

地域包括ケアシステム構築のため、玉川地域に不足している社会資源の創造に力を入れています。

当クリニックでは、「アウトリーチ」に力を入れています。病状的に急ぎの診療が必要な方、受診拒否の方に対して、それぞれ「地域救急訪問チーム」「地域精神科訪問チーム」を組織し、社会福祉チームのリーダシップのもと、医師、看護師、臨床心理士/公認心理師などが訪問しています。

高齢者の居場所づくりとして、認知症カフェ、地域デイ、社協サロンなど行っています。高齢者だけでなく、がん・難病患者の居場所づくり、家族介護者の居場所づくりなども始めました。今後、障害者の居場所づくりについても力を入れていきたいと考えています。今後も、玉川地域で事業を行う社会福祉法人に加えて、玉川総合支所、社会福祉協議会、世田谷区役所などとの連携をさらに強化していきたいと考えています。

どんな方もふらっと立ち寄れる相談室として、「暮らしの保健室」を始めました。尾山台と二子玉川において、タカノ洋品店、ロイヤル入居相談室二子玉川に間借りして、当院の看護師が待っています。

将来計画として、地域住民が必要とするクリニックをコミュニティデザインの手法を用いて新設するという構想も進行しています。一般社団法人おやまちプロジェクトや、東京都市大学コミュニティマネージメント研究室に指導を受けています。

機能強化型在宅療養支援診療所における社会福祉士、精神保健福祉士、介護支援専門員の役割について興味をお持ちの方は、ご見学などぜひお問い合わせください。

アクセスAccess

アクセスマップ

医療法人社団 創福会 ふくろうクリニック等々力
〒158-0082 東京都世田谷区等々力3丁目5-2
ヒューリック等々力ビル3階

電車 東急大井町線「等々力」駅より徒歩1分
バス 停留所:等々力「東98 東京駅南口/等々力(等々力操車所)」、「等01 玉堤循環等々力」

※駐車場はございません。お車でお越しの方は、近隣のコインパーキングをご利用ください。

訪問看護ステーションふくろう等々力
〒158-0082 東京都世田谷区等々力3丁目5番11号
ライオンズマンション等々力第5-203号室