往診

往診は、急な病気やケガで患者様が病院まで行くことが困難な場合に、医師が患者様の自宅に訪問して診察を行うものです。訪問診療と比べて、一回限り・単発のサービスとなることが一般的です。精神科往診は、症状が急変した場合など患者様（またはご家族様）の要望で不定期に行います。身体的な条件はなく、希望するタイミングで行うため回数の制限はありません。

訪問診療

訪問診療は、慢性的な疾患を抱える患者様にとって、継続的なケアを提供するうえで重要な役割を果たします。例えば精神疾患の場合、薬の服用やカウンセリングなど、定期的なフォローアップが必要です。訪問診療では、自宅に医師や看護師が訪問することで、通院の負担を軽減し、患者様の生活リズムに合わせたケアを提供できます。

精神疾患は慢性的な経過をたどることが多く、継続した治療が重要視されています。適切な治療を継続することで、症状の改善や再発予防が期待できます。しかし、通院が困難な状況や、日常生活への支障を懸念する患者様にとって、継続的な治療を続けることは容易ではありません。そこで、在宅療養しながら定期的に訪問診療を受けることで、安定した療養生活を送れます。訪問診療は、患者様の生活環境に合わせた柔軟な治療を提供することで、継続的な治療をサポートする役割を担います。

訪問診療を受けるメリット1：自宅での療養が可能

慣れ親しんだ自宅で療養できるため、精神的な負担が軽減されます。自宅は、患者様にとって最もリラックスできる空間であり、安心できる場所です。そのため、自宅で療養することで、精神的なストレスを軽減し、心身ともに安定した状態を保つことに繋がります。また、慣れない環境への移動や、周りの視線を気にする必要がないため、精神的な負担を最小限に抑えられます。特に、外出に抵抗がある方や、人混みを避ける必要がある方にとっては、自宅で療養できることは大きなメリットとなります。

訪問診療を受けるメリット2：通院の負担が軽減される

外出が困難な方でも、自宅で診療を受けられるため通院の負担がありません。特に、体力的な問題や、精神的な不安から通院が困難な場合でも、自宅で医師の診察を受けられるため、治療を継続しやすくなります。また、通院に要する時間や費用、移動中のストレスなども軽減できるため、患者様の負担を大幅に減らすことが期待できます。

訪問診療を受けるメリット3：感染症リスクを抑えられる

自宅で診療を受けるため、外出による感染症リスクを最小限に抑えられます。特に、感染症への不安が強い方や、免疫力の低下している方にとって、訪問診療は治療の選択肢の一つとなります。

このように、訪問診療には自宅で安心して療養できるというメリットがあります。一方で、医療者が自宅に訪れるため、プライバシーの確保など住環境の調整が必要となります。

ご家族様にとってのメリット

患者様の状態を直接見ることができるため、ご家族様は患者様の状況を把握しやすくなります。また、医師や看護師から直接、患者様の状態や治療内容について説明を受けられるため、不安を解消しやすくなります。さらに、ご家族様が患者様のケアについて相談できる機会が増えるため、安心して自宅での療養をサポートできます。また、医師や看護師が自宅に訪問するため、ご家族様が病院に付き添う必要がなく、通院の付き添いの負担が軽減されます。

ご家族様にとってのデメリット

自宅で療養することで、急な体調変化に対して常に気を配る必要があり、緊張が高まる心配があります。ただ、訪問診療では医師や看護師が定期的に患者様の状態を把握し、ご家族様へのサポート体制も整っているため、一人で抱え込みがちな不安や負担を軽減できます。また、ご家族様も患者様本人の療養に専念できるようになり、精神的な安定につながるケースもあります。

医師側からみたメリット

医師側のメリットは、役割を分担しチームで患者様を診ることができる点です。在宅医療は医師だけで提供するのではなく、訪問看護やリハビリテーション、理学療法士など様々な職種と連携し、患者様の状態・問題・課題を把握したうえで診療にあたります。多職種連携による多角的な専門職の意見が医師に集約されるため、診断・治療に専従できるメリットがあります。

精神疾患の方が訪問診療で受けられるケア

精神疾患で外出が難しい方でも、訪問診療を利用することで、自宅で専門的なケアを受けることができます。訪問診療では、医師や看護師、精神保健福祉士などの専門スタッフが、患者様の自宅を直接訪問して診察や治療、生活支援を行います。主な内容として以下のようなケアが提供されます。

• 投薬管理
• 症状のモニタリングと対応
• 生活リズムの確保支援
• 認知行動療法などの心理療法
• ご家族様への介護指導
• 社会資源の利用促進

普段の生活環境で療養できることで、精神的ストレスが和らぎ、症状の改善が期待できます。また、感染症のリスクを抑えながらケアを受けられるメリットもあります。ただし、自宅での療養にはご家族様の協力が欠かせません。専門家と連携し、患者様の状態に合わせた適切な支援体制を整える必要があります。

外出が困難な精神疾患の方は、かかりつけ医や地域の保健所などに相談し、訪問診療の利用を検討してみましょう。自宅で質の高い医療とケアを受けられる可能性が広がります。

世田谷で精神疾患の訪問診療を受けたい方はご連絡ください

精神疾患は、患者様ご自身で「受診をした方が良い」と判断できないことも少なくありません。また、ご家族様も「受診させるべきか…」の判断に迷うこともあるかと思います。受診が困難な状態であれば、医療法人社団 創福会　ふくろうクリニック等々力の精神科医が往診にて診察し、その結果をもとに、受診・入院・リハビリテーションなどの方針を考えます。まずは、お気軽にご連絡ください。