【世田谷 神経内科】神経難病パーキンソン病の症状・原因・治療について
【世田谷 神経内科】神経難病パーキンソン病の原因~治療を正しく理解する基礎知識
世田谷の医療法人社団 創福会 ふくろうクリニック等々力(神経内科)では、パーキンソン病を含む神経疾患・神経難病を専門的に診療しています。
- 転びやすくなった
- 動作がゆっくりになってきた
- 手指の震えや関節のこわばりがある様子
- 歩行時に第一歩が出にくい様子
という症状は、ご年齢にかかわらず早期の受診をおすすめします。
こちらでは、パーキンソン病の症状とステージ・原因・診断と治療について順番にわかりやすく解説します。
パーキンソン病の症状とステージ
パーキンソン病は、脳の病気です。脳の神経細胞が徐々に壊れていくことで、体の動きに影響が出てきます。具体的には、体の動きをコントロールする役割を担う脳の部位「黒質」という部分の神経細胞が減少し、神経伝達物質であるドーパミンが減少していく病気です。パーキンソン病は、誰にでも起こりうる病気でもあります。特に、高齢者において多く見られる病気ですが、若い世代でも発症する可能性があります。
※参考情報:難病情報センター(指定難病6)パーキンソン病
代表的な運動症状(振戦・固縮・無動・姿勢反射障害)
パーキンソン病では、以下のような運動症状があらわれます。
振戦
初期症状としては、手や指の震えが安静時に顕著にあらわれることが多いです。日常生活では、文字を書く・箸を使う・ボタンをかけるなどの動作が困難になります。
固縮
初期症状としては、筋肉が硬くなります。日常生活では関節が動きにくくなり、動作がぎこちなくなる・歩行時に腕を振らなくなる・表情が乏しくなるなどの症状があらわれます。
無動
初期症状としては、動作が遅くなる、または動きが少なくなります。日常生活では、表情が乏しくなる・声が小さくなる・歩幅が狭くなる・動作の開始や停止が困難になるなどの症状があらわれます。
姿勢反射障害
初期症状としては、姿勢を保つのが難しくなります。日常生活では、猫背になる・転倒しやすくなるなどの症状があらわれます。
これらの症状は、初期は片側だけにあらわれることが多いですが、進行すると両側にあらわれるようになります。
気づかれにくい非運動症状
パーキンソン病では、運動症状以外にも、身体の様々な機能に影響を及ぼす「非運動症状」があらわれることがあります。代表的な非運動症状としては、以下のようなものがあります。
自律神経症状
めまい・立ちくらみ・便秘・頻尿・発汗異常など
精神症状
うつ症状・不安感・幻覚・妄想など
睡眠障害
眠れない・日中に強い眠気を感じる・寝ている間に大声を出したり暴れたりするなど
感覚障害
嗅覚の低下・味覚の変化など
その他症状
痛み・疲労感・体重減少など
非運動症状は、運動症状が現れるよりも前に発症している場合もあり、早期発見のサインとなる可能性があります。ただし、これらの症状はパーキンソン病以外の病気でも起こる可能性があるため、見過ごしがちでもあります。
パーキンソン病のステージ
パーキンソン病の症状はゆっくりと進行し、時間の経過とともに以下のように変化していきます。
ステージⅠ
片側の上下肢に症状があらわれる。日常生活に支障はない。
ステージⅡ
両側の上下肢に症状があらわれる。動作緩慢や歩行障害が見られるようになる。
ステージⅢ
姿勢が不安定となり、転倒しやすくなる。日常生活に支障が出始める。
ステージⅣ
日常生活において介助が必要となる。
ステージⅤ
寝たきり状態となり、介護なしでの生活は困難となる。
パーキンソン病の進行度合いは、個人差が大きい病気であることを理解しておきましょう。
パーキンソン病の原因
パーキンソン病の原因は、完全には解明されていません。家族性パーキンソニズムの原因となる遺伝子異常や、環境因子が影響するなど、いくつかの仮説が提唱されていますが、神経伝達物質であるドーパミンの減少が深く関わっているとされています。
ドーパミンは、脳の黒質と呼ばれる部位で産生され、運動や意欲、快感などをコントロールする重要な役割を担っています。しかし、パーキンソン病を発症すると、黒質の神経細胞が徐々に壊れていき、ドーパミンが減少していきます。ドーパミン減少の原因として考えられるものは、遺伝的要因・環境要因・加齢などです。これらの要因が複合的に影響していると考えられています。
※参考情報:厚生労働省【指定難病6・パーキンソン病の概要、診断基準等】
パーキンソン病の診断と治療
パーキンソン病の診断
パーキンソン病の診断は、神経内科で行われます。診断はまず、医師による以下のような問診から始まります。
- 症状:どんな症状があるのか、いつから症状が出始めたのか、症状の頻度や程度など
- 病歴:これまでにかかった病気や現在治療中の病気、服用中の薬など
- 家族歴:ご家族にパーキンソン病や神経疾患の方がいるかどうか
問診である程度パーキンソン病が疑われる場合は、血液検査や画像検査(CT検査・MRI検査など)を行い、パーキンソン病と似た症状が出る他の病気を除外していきます。これらの検査結果と問診の内容を総合的に判断し、パーキンソン病の診断基準を満たしているかどうかを確認したうえで、最終的な診断となります。
パーキンソン病の治療
パーキンソン病の治療は、症状の進行を抑制し、生活の質(QOL)を維持・向上させることを目標に行われます。治療法の選択は、年齢・症状・生活状況などを考慮して、総合的に判断されます。
薬物療法
ドーパミンの働きを補ったり、症状を和らげる薬を使用したりします。
リハビリテーション
運動機能の維持・改善、日常生活動作の訓練などを行います。
外科治療
薬物療法の効果が不十分な場合や、副作用が強い場合に検討されることがあります。脳深部刺激療法などがあります。
パーキンソン病は進行性の病気ですが、適切な治療を行うことで、進行を遅らせ、症状をコントロールしながら、日常生活を送ることができます。
パーキンソン病と向き合うために
パーキンソン病は進行性の病気であるため、早期発見・早期治療が重要です。早期に発見し、適切な治療を開始することで、症状の進行を抑制し、日常生活の質を維持できる可能性があります。
パーキンソン病の治療法は近年進歩しており、薬物療法やリハビリテーションによって、症状をコントロールしながら生活を送ることが期待できます。
早期発見には、片側の手足の震え・動作が遅くなる・字が小さくなる・便秘になるなどの初期症状に気づき、神経内科を受診することが重要です。もし、ご自身やご家族にパーキンソン病が疑われる症状がみられる場合は、早めに医療機関を受診するようにしてください。
ご家族によるサポートは、患者様の精神的な支えとなり、前向きに治療に取り組むためには必要不可欠です。また、介護サービスなどの公的支援制度もぜひ活用して、治療に取り組んでいきましょう。
高齢者に多い全身の医学的問題に対応している医療法人社団 創福会 ふくろうクリニック等々力では、パーキンソン病を含む神経疾患を専門的に診療しています。
パーキンソン病は、高齢化社会の日本で発症者が増加傾向にあります。
- 転びやすくなった
- 動作がゆっくりになってきた
- 手指の震えや関節のこわばりがある様子
- 歩行時に第一歩が出にくい様子
という症状がありましたら、まず外来を受診ください。パーキンソン病外来のページにて、受診のお問い合わせ情報をご確認いただけます。
訪問診療・認知症・整形外科・神経難病に関するコラム
- 【世田谷 緩和ケア】訪問診療の概要や特徴と上手に活用するためのポイント
- 【世田谷】認知症が進行したら訪問診療を上手に活用しませんか?
- 【世田谷 がん患者様向け訪問診療】自宅療養と入院の特徴や注意点
- 【世田谷】精神疾患の方が訪問診療で受けられるケア&受けるメリット
- 【世田谷】訪問診療と心理カウンセリングでできる高齢者の心身ケア
- 【世田谷 訪問診療】訪問リハビリテーションでできること-専門家たちの役割
- 【世田谷 認知症ケア】認知症におけるうつ症状について知ろう
- 【世田谷 物忘れ外来】認知症と物忘れの解説・検査の内容と事前準備
- 【世田谷 外来・整形外科が解説】股関節と膝関節の痛みの原因と放置のリスク
- 【世田谷 神経内科】神経難病パーキンソン病の症状・原因・治療について
世田谷で神経難病診療がある神経内科をお探しなら医療法人社団 創福会 ふくろうクリニック等々力
院名 | 医療法人社団創福会 ふくろうクリニック等々力 |
---|---|
住所 | 〒158-0082 東京都世田谷区等々力3丁目5−2 ヒューリック等々力ビル3階 |
TEL | 03-5758-3270 |
FAX | 03-5758-3271 |
URL | https://www.296296.jp/ |